世界選手権:4位のシズニー、演技でなく地位で勝つキム

シカゴ・トリビューン 2011年4月29日
モスクワでの世界選手権、女子ショートプログラム後に書かれた記事。

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(日本語訳)

世界フィギュアスケート:
シズニーはしっかり4位、一方キムは演技よりも地位で勝つ。

フィリップ・ハーシュ(Philip Hersh)


シーズンを通してシズニーは、自分は新たな自信をつけた新たな人物であり新たなスケーターだと言い聞かせた。

金曜日にモスクワで開催された世界フィギュアのショートプログラムで、シズニーが遂げた変貌がそれをはっきりと物語っている。

「これはシーズン中私がずっと言ってきたことをある意味証明していると思う」シズニーは、本来は3位だったはずの4位に終わった後に電話で私に語った。

全米チャンピオンのシズニーは、不安定だった過去と同じように緊張していて、氷に乗る前には新たな自信はどこに行ってしまったか不安だった、ということが印象的だった。

シズニーは笑って言った。「もし自信がないなら、今夜のように(自信があるかのように)ふるまうだけだわ」

だから、着氷が乱れた二つ目の3回転フリップは、大きな混乱にはならず小さなミスにとどまった。そしてシズニーは「もっとできたはずなのに」と思うことなく、土曜日に行われるフリーに向けて、トップと4点以内の差で終わることが出来たのである。

「ベストの出来ではなかった」フットワークの問題と、レイバックスピンでコントロールが狂いかけたことを挙げてシズニーは言う。「でも全てにおいてしっかり頑張ったし、結果には満足しています」

韓国のキムヨナは、2位であるべきだったが、特に秘密でもない「現在のオリンピックチャンピオンへのボーナス」をもらい65.91点でトップに立った。2007年の世界チャンピオンである日本の安藤美姫は65.58点で2位だった。

ロシアのクセニヤ・マカロワ(61.62点)は明らかに開催国の有利な得点を得てわずかの差でシズニー(61.47点)の上位に立った。

現在の世界チャンピオンである日本の浅田真央は二つのジャンプで失敗し7位に終わった(58.66点)。

米国のレイチェル・フラットは予定していたトリプルルッツがダブルになって3.9点を失い、更にGOEで-0.9点がついて8位(57.22点)。フラットは2週間前に痛めた足がルッツに影響を与えたと語った。

「(右の)足が少し辛かったので、最後までルッツにするかループにするかで悩んでいた」とフラットは言う。「それで集中力が乱れたようだ」と。

「ジャンプのときに、今やっていることに対する自信が欠けていた。やってきたことを不安に思ってしまった」

今まで誰よりも自信を持ちきれなくて悩んできたのはシズニーだった。
そして過去2回の世界選手権でそれは最も顕著だった。

2007年、彼女は最初のジャンプで転倒し、二つ目は回転不足で18位だった。2009年には二つ目と三つ目のジャンプで転倒し14位だった。

このような失敗はシズニーには珍しいことではなかった。今年、12年間一緒だったコーチを離れ、佐藤有香・ジェイソン・ダンジェン夫妻のコーチと組むようになるまでは。

「私は競技に対して新しい取り組みをしている」と彼女は言う、「そして幸運にも今日それを見せることができました。」

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フィギュアスケートでよく起こることだが、その地位に点数を与えるという評判の悪い習慣が、金曜日にスケーターたちが本来はどのくらいの演技したかを隠した。たとえそうやって出た点数の差が不正とまでは行かない小さいものであったとしても。

安藤はスピンが不満足だと表明したが、彼女は疑いなく、ジャッジ以外には誰の目にもベストスケーターだった。彼女は驚くほどの、静かな優雅さがあり、「ミッション」の音楽のテンポや特色と完全なハーモニーのある動き、安定感のある要素の出来映え、魅了するような柔らかな流れがあった。

一方キムは、ぐらついて乱れたトリプルルッツはGOE-1.5点に見合うものだったものの、ジャッジは安藤より上に彼女をつけた。

3つのスピンの得点が重要だったようだ、というのもキムはこうした要素で1.14点も稼いでいる。彼女はひどく個人的な評価である演技構成点で1.56点安藤より高いという疑惑の利益を得ている。


「今日はミスなくショートプログラムが出来なくてがっかりした」と金は言った。

これがこの年初めての試合だったキムは、規定であるコンビネーションジャンプでルッツに続けて跳ぶはずだったジャンプができなかった。二つ目のトリプルジャンプにダブルトゥをつけることでコンビネーションにし、彼女の基準からすれば通常のパフォーマンスを保った。

「残りのプログラムはそれほど悪くなかった、それに今は一番にいるから、それについては嬉しい」キムは言った。


シズニーがマカロワより下というのはあり得なかった。マカロワの振付けはあまりに早く、音楽に合わせて走りまわるほどだったし、その音楽は彼女の動きとの関連性を感じなかった(逆も同じ)。この種の、世界選手権での開催国有利な採点(ロシアのアリョーナ・レオノワはイタリアのカロリーナ・コストナーと同点5位だが、とても気前よくジャッジされていた)があっては、2014年、ロシアのソチでの冬季オリンピックで何が期待できるか想像してみてほしい。

「いい位置にいる」とシズニーは言った。「みんな僅差の中にいるから、フリープログラムにかかってくる。私はただ、自分のハートを出し切って滑りたい。」

しばしば彼女のハートを失望させたスケーティングを過去のものにするのに、シズニーはあと4分のところにいる。

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(日本語訳と太文字:あぽろ)

  • 最終更新:2011-06-11 19:42:38

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